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2015年12月25日

【コラム】店舗や地域によってガソリン価格に差があるのはなぜ?

今年も、去年に引き続き後半にかけて大きくガソリン価格が下がった1年でした。

もうすでに110円を切っている店舗も出てきていますね。

そこで今回のコラムでは、ガソリン価格が決定される際のポイントや、店舗や地域ごとにガソリン価格に差がある理由を解説していきたいと思います。


ガソリン価格を読み解くにはいくつかのポイントがあります。

まず、一番関連性が大きいのが原油価格です。

今年ガソリン価格が大きく値下がりしたのも、原油価格の下落による影響が大きいです。

ただし、前回のコラムでも解説したように、ガソリン価格には多くの固定の税金がかかっているため、原油価格の下落率がそのままガソリン価格の下落率とはなりません。


【コラム】ガソリン価格に含まれる税金

また、ガソリンの高騰時に、よく「円安の影響でガソリン価格が高騰しています」等の解説を耳にすることがありますが、為替はこの原油価格に対してのみ影響するため、為替によるガソリン価格への影響は、皆さんが思っているよりも小さいことがわかります。


ガソリン価格の変動に大きく影響する原油価格ですが、原油価格の変動自体が店舗ごとのガソリン価格の差に直接影響を与えることはありません。基本的には、原油価格があがれば全国のガソリン価格は一斉に上がり、原油価格が下がればその分、ガソリン価格が下がります。


では、どこでガソリンの価格差が生まれるのかということですが、原因は一つだけではなく複数の要因で決まってきます。



1つめは、店舗の系列による違いです。


ガソリンスタンドは、ENEOS、出光など複数の元売り会社があります。

各店舗は、それぞれの系列からガソリンを仕入れますが、その仕入れ値は各系列により違いがあります。

また、ガソリンの国内需要は減少傾向にあり、元売り会社は余剰ガソリンを「業転玉」として小売市場へ恒常的に供給しており、そのウエイトは増加傾向にあるようです。

一般に、「業転玉」は系列店舗が仕入れるガソリンよりも安価のため、それを仕入れる系列外の店舗が販売価格を低く抑えることができています。


決して系列外の店舗は、原料が違っていたり、ガソリンを薄めて販売しているからではないので心配しないでくださいね。


gogo.gsに投稿されている価格も、系列店と系列外の店舗とは、平均して約3円から4円程度価格差があるようです。


ただし、この価格差は現金フリー価格での価格差になるので、系列店によっては、請求時値引き等、会員価格の値下げ幅が大きかったり、支払い方法に選択肢が多かったりと、生活スタイルによっては一概に系列外の店舗の方がお得とは言えないので注意ください。



2つめは、店舗の給油スタイルによる違いです。


ガソリンスタンドといえば、フルサービスが一般的でしたが、現在多くの店舗でセルフ化が進んでおり、3割程度がセルフ店舗として営業しています。

また、窓拭き等のサービスは行わない「セミセルフ」・「スタッフ給油」というタイプや、「セルフ」「スタッフ給油」どちらにも対応できる「スプリット」という店舗も増えてきているようです。


gogo.gsに投稿されている価格では、セルフとセルフ以外の店舗との価格差は、平均して約4円から5円程度あるようです。



3つめは、店舗の場所です。


ガソリン価格の構成要素の一つに輸送費用があります。

ですので、製油所に近い地域ではガソリン価格は安くなり、製油所から遠い内陸部は比較的高めの地域が多くなります。

また、ガソリン価格に限らず価格を構成する大きな要素として、競合する店舗の有無があります。

ですので、交通量が多く店舗が密集している幹線道路沿いなどは価格が比較的安くなる傾向があります。

また、系列外の大型店舗が出店した地域では、周辺の店舗も合わせて価格が下がります。

先月話題となった常滑市のりんくうエリアのように、地域最安値を謳う店舗が隣接した際に、一気に価格が下がったのはわかりやすい例ですね。

逆に、離島など輸送費用も高く競争も少ない地域ではガソリン価格は高めで推移する傾向にあります。


他にも土地代や人件費などの地域差による要因などもありますが、以上のような理由でガソリン価格には差がでてくることがわかっていただけたかと思います。



ところで、自分の住んでる地域はどうなんだろうと気になった方は是非、gogo.gs で確認してみてください。