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2022年2月4日
伊藤忠エネクス系列のなかでも、優れた情報感度と行動力で知られるエイワ石油(本社=愛知県愛西市/加藤良和社長)。
未だアナログ色の強いガソリンスタンド業界にあって、いち早くデジタルとの融合を図り、確かな実績に結び付けていることで有名だ。地元のお客様や従業員の笑顔を守るためなら、時に商社系列の枠組みを超えて、情報交換を積極的に行っている。
そんな同社がこのほど、愛知県SDGs登録制度に加盟し、地域に対する社会的責任と経営指針を新たに明文化した。
愛知県SDGs登録制度とは、SDGsの達成に向けて取り組む企業の活動内容を精査し、条件をクリアした事業者にのみ加盟が許される認定制度のこと。いわば企業のSDGs活動を〝見える化〟することで、地域住民に対する安心と信頼を担保する仕組みである。
それだけに、登録要件は厳しく、SDGsに関する以外の資格についても細かく規定されている。例えば県税等の滞納がないことはもちろん、法令違反や公序良俗に反する行為がないこと、そしてSDGs宣言事業者として信用・品位・イメージを損なうおそれのある活動をしないこと…等々が求められる。
まさに、お客として利用するなら(あるいは従業員として働くなら)、間違いのない企業という証といえるだろう。
ただでさえ差別化のしづらいのがSSビジネスの宿命だ。こうした行政からの〝お墨付き〟は喉から手が出るほど欲しいはず。
だが、エイワ石油のそれが意義深いのは、単に企業イメージの改善を狙って導入したわけではないからである。
すべての発端は、加藤社長が従業員の健康保持・増進を手助けしようと福利厚生の一環としてスポーツジムの入会費の支援を決めたのが始まりだ。いろいろ調べていくうちに、愛知県の健康保険組合加入企業が参加できる「健康宣言チャレンジ事業所」の認定制度があることを知った。
ちょうど従業員の健康管理を経営的な視点で考え始めた矢先のこと、エイワ石油として健康宣言を実施することに異論はなかった。SS事業者では珍しい取り組みとあって、その後、銀行担当者から興味深くヒアリングされる。すると「エイワ石油さんの活動はすでにSDGs登録の要件を満たしている」ことを知らされた。
もともと環境問題には興味があったので、どうせなら形に残そうと正式に登録したという流れである。
加藤社長は加盟理由をこう話す。
「SDGsの掲げる憲章理念は1社でどうこうできる問題ではありません。同じ思いを持つ地域の事業者の方々とも思いを共有し、それぞれができることをコツコツ取り組むことは非常に有意義なことだと考えます」
常に企業価値の向上を視野に入れて行動している加藤社長。
今回のSDGs宣言を通して嬉しい副作用も生まれている。実は全社員にSDGsのバッジを配布し、ユニフォームの名札に装着しているのだが、それを見たお客様から関心や驚きの声が上がるなど、これまでにないコミュニケーションが生まれているからだ。
日頃から〝自分たちのブランドは自分たちでつくる〟と考えている。SDGsへの取り組みが今の時代、確実に選ばれる手立てになっていることを実感しているようだ。
「社員の意識も変わりつつあります。SDGs活動を通し、今まで以上にステークホルダーを思いやる気持ちが芽生えたように思います。流行ありきのSDGs登録ではなく、ゴミ拾いにしろ、ペーパーレス化にしろ、医療団体への寄付活動にしろ、自分たちがこれまで自然に行ってきたことが、間違いなかったことを再認識できたことは大きい。さらなる誇りと使命感を胸に、これからも自分たちならではの運営を心がけていきたいです」(加藤社長)
地元エネルギー事業者として、地域ドライバーの安心・安全を掲げ、日夜快適なサービスを提供してきたエイワ石油。その過程で培った地域環境への取り組みが、世界的なSDGsの理念に合致していたことは、スタッフにとっても大きな自信になった。
そして何よりも、環境問題の対極にあるとされる化石燃料の事業者でも、新たな推進力になり得ることを証明したことになる。
分断ではなく、融合するエネルギー。
本当の意味での持続可能な社会に向けて、エイワ石油は自らが一石になる構えだ。
P.128 「エイワ石油がSDGs宣言を策定〝持続可能なSS企業へ〟」より
【 掲載ガソリンスタンド 】
carenex 佐屋町CS / エイワ石油(有) (愛知県愛西市)
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